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田染幸雄の世界 自然との語らい

 
28
 
1989年5月末、五能線沿いをまわったものの
天候には恵まれず、岩木山を見ることは出来ませんでした。

メモに、
  五所川原から鯵ヶ沢へ・・
  車窓からはりんご、なしの樹の連なりが見えた。
  桐の花の紫が美しかった。
また、
  川部へ向かう車窓から・・
  雲間にポツリと2ヶ所だけ青い空が見えた。
  小さい穴が開いたようだった。
  岩木山は相変わらず雲にかくれている。

この時は岩木山をあきらめて、
弘前から十和田湖畔の休屋行きのバスに乗っています。

そして奥入瀬渓流を歩いたあと再び弘前に戻っていますが、
岩木山は相変わらず雲の中。
あきらめきれず五能線で鯵ヶ沢まで・・
不運はかさなるもの、岩木山の姿は望めなかったようです。

とりとめもなく街中を歩いていたとき
ふと八百屋さんの店先にじゅん菜を見かけ
家のことを思い出したようです。
そして夜分、
“ じゅん菜 ”と“ みず ”を送ったという電話がかかってまいりまして、
翌々日大きな段ボール箱の到着。
箱の中から出てきた野菜の数々といったら・・

箱の中には、
八百屋さんの奥さんが書いてくださったじゅん菜とみずの調理法と、
おまけでくださったというグレープフルーツまでが入っていました。


買い物メモ
                 ( 箱に入っていた調理法のメモと品物の一覧表 )



諦めていたのに、
翌日五所川原からタクシーで弘前へ戻ろうとしたとき
思いがけなくも岩木山が全貌を現したそうです。
滞在をのばし、描いたのが
「 薫風( 廻堰大溜池から見た岩木山 )50P/1990 」です。
             (ホームページ 「 津軽富士・岩木山 」 で紹介しております)

鶴の舞橋

この写真は2005年に鶴田町に行ったときに撮った
廻堰大溜池 (まわりぜきおおためいけ) です。
池には立派な「 鶴の舞橋 」がかかっていましたが
残念ながら岩木山は見えませんでした。

    23:00 | Top
 
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郷里・徳山

ホ-ムページ [郷里・山口県徳山市(現在の周南市)] の
<1980年代以降の作品>に載せた絵が
マリア書房が発行している「現代の洋画」に掲載されており、
田染幸雄のコメントがありましたので、ここに紹介いたします。

「五月 10P」に関して  
       現代の洋画 №4(マリア書房1992年刊))掲載

014_030ss.jpg

郷里、山口県の徳山へ帰省した五月上旬、
郊外へ足を伸ばし、更に錦川上流へ。
映える新緑と清流のたたずまい、吹く微風はすがすがしく初夏の風情に、
ふと子供の頃の原風景が蘇り直感的にきめたモチーフです。
帰省した折にはまた、この地を訪れたいと思っております。

  ホームページ上ではこの絵を拡大してご覧いただけます。





錦川清流線
     錦川清流線株式会社発行のパンフレット


    22:06 | Top
 
11
 
<ふるさと・山口県徳山市(現在の周南市)>

その日も私たちは、水のある風景を求め自転車を走らせていました。
そして、「清流通り→」という表示板を見付けほっとしたことを憶えています。
矢印の方角に行けば川があると想像し、矢印に従って走っていたはずなのに、
気がつくと、その表示板が見当たらなくなってしまっていたのです。

途方にくれていたその時、
たまたま傍らにタクシーが止まり僧服の方が降りて来られましたので、
とっさに「清流通り」への道を尋ねておりました。
ところがその方は無言のまま、首をかしげるばかり・・

その時になって、道の傍らに細い流れのあることに気がついた私は、
潮音洞の話を思い出しました。
もしかしてこの流れが潮音洞からの「水」・・するとここが「清流通り」・・
たずねる私に、ほっとしたように頷かれたその方は、
もし川をお探しなら、この山を越した向こう側にありますと教えてくださいました。

お礼をいう私に合掌で返してくださって、
もういちど頭を下げると、又合掌。
振り返るとまだ合掌を続けてくださっていました。
後になって気がついたのですが、そこは漢陽寺の裏門の近くだったのです。

  ・・1654年、漢陽寺の裏山にトンネルが掘られ(潮音洞)
    錦川上流の水を引いて鹿野町一帯をうるおすことが出来るようになった・・

今から350年も昔に、そのようなすぐれた灌漑工事が行なわれていたことで、
漢陽寺と潮音洞のことは広く世に知られるようになったそうです。
漢陽寺の境内には、潮音洞より流れ出る遣り水を活かし、
「曲水の庭」をはじめさまざまな庭園が造られています。


 漢陽寺
          漢陽寺発行のパンフレットより


次の日、教えられたように漢陽寺の裏山を自転車を転がしながら登り、
そして快適に下って、目ざす錦川支流の細い流れにたどりつきました。

暑い日ざしのもと、数人の子供たちが歓声をあげながら水遊びをしていました。

(この時の作品が、ホームページ「ふるさと・山口県徳山市(現在の周南市)」で
紹介している「河原 8P」です)

    22:03 | Top
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